ココアの褐色、その下に重なる淡いクリーム、コーヒーを含んだやわらかなビスケット。ティラミスは、切り口を見るだけでも味を思い浮かべやすい菓子です。それなのに「どこで生まれたのですか」と尋ねると、答えはひとつにまとまりません。 イタリア北東部のトレヴィーゾには、店と職人の歩みを通して語られる歴史があります。その東に位置するフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州には、別の料理人や古いメニューを手がかりとする説明があります。さらに海を渡った日本では、1990年の流行を覚えている人もいるでしょう。 この道のりをたどるに ...