ココアをまとった表面にスプーンを入れると、白に近いクリームの下から、コーヒー色の生地が現れます。大きな器から小皿へ取り分けても、最初から一人分のグラスに重ねても、そのひと口を待つ楽しみは変わりません。 ティラミスには、菓子店で完成品を選ぶ楽しさと、家で用意して誰かに振る舞う楽しさの両方があります。 イタリアの料理番組や家庭向けのレシピでは、ティラミスは身近な定番として扱われています。一方、トレヴィーゾのレストランでは、店の歩みと結び付く看板のデザートでもあります。同じ名前の菓子が、家庭の台所と外食の席、そ ...